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東京工業大学の新しい産学連携プログラム「協働研究拠点」
~第1号として「コマツ革新技術共創研究所」を設置~

東京工業大学は、企業の皆様との組織対組織の大型連携を実現するため、新しい産学連携プログラム「協働研究拠点」を開始しました。
その新しい制度の第1号として「コマツ革新技術共創研究所」を設置致しましたのでご紹介いたします。

「協働研究拠点」とは

  • 企業と東工大の組織対組織の大型の連携を実現する新しい制度です
  • 東工大が学内に拠点専用のまとまったスペースを確保し、共同研究を実行します
  • 拠点内に研究企画室を設けて新たな研究プロジェクトを企画し、拠点内はもとより拠点外にも連携の枠を拡大する事を目指します
  • 企業は、自社の研究所の分所としての占有スペースを設けることができ、関連する東工大研究室との密なコミュニケーションを可能とします

共同研究拠点のイメージ

協働研究拠点のイメージ

この新しい、「協働研究拠点」の制度を活用し、東工大は企業の皆様と幅広い分野での連携を進め、より一層の社会貢献を果たすとともに、新しい分野の研究の創出を目指します。

第1号拠点「コマツ革新技術共創研究所」の設置

東工大とコマツは2015年に組織的連携協定を締結し、建設機械などの高性能化に欠かせないトライボロジー技術*を中心として共同研究講座を設置し、複数の共同研究を進めてきました。現場のノウハウや経験に依存してきたトライボロジー分野で、東工大の機械・材料・化学各分野の研究者とコマツの研究者による基盤的な研究を進めてきたことで、油圧ポンプの寿命延長など、実際の製品にも活用できる多くの知見を得てきました。
*トライボロジー技術:潤滑、摩擦、摩耗、焼付きなど摺動にともなう現象を扱う科学技術

2019年4月に設置した「協働研究拠点 コマツ革新技術共創研究所」では、これまでのトライボロジー研究をさらに深化させ、また機械要素全体に研究分野を拡げることで、機械部品の高機能化と長寿命化を図ることを目的としています。さらに産業の現場で現出する未解明事象を基盤研究の源泉として、新たな研究分野を生み出していく構想です。そのために、共創研究所では東工大・コマツ双方からの人材による研究企画室を設置し、新たな連携テーマの探索、研究の企画機能を担っています。

3月25日「コマツ革新技術共創研究所」発足式

3月25日「コマツ革新技術共創研究所」発足式
左からコマツの住谷副拠点長、岩本CTO、本学の益学長、大竹拠点長